訪問診療ってどこまでできる?
在宅で支える医療と病院との連携
こんにちは。訪問診療を中心に行っております千里ホームケアクリニックです。
「自宅で本当に医療ができるの?」「病院に行けなくなったらどうなるの?」 そんな不安をお持ちのご家族はとても多くいらっしゃいます。訪問診療は、“病院に行けないから仕方なく使うもの” ではありません。 ご本人が 住み慣れた環境で安全に療養し続けるための医療 であり、病院と連携しながら適切な治療を受ける仕組みが整っています。
今回は、「自宅でどこまで医療ができるのか」「訪問診療と病院はどう役割分担しているのか」について、わかりやすくご説明します。
自宅でもできる医療は意外と多いのをご存じですか?
訪問診療では、病院で行う治療の“すべて”は難しいですが、日常の医療の多くはご自宅で完結できます。
当院で対応できる主な内容は次のとおりです。
- 診察・健康状態のチェック
・診察、症状の確認
・血圧・脈拍・体温・酸素飽和度の測定 - 薬の処方・調整
- 各種予防接種
- 当院で実施できる主な検査 ・血液検査
・尿検査
・インフルエンザウィルス、新型コロナウィルス等の迅速抗原検査
・各種培養検査、細胞診
・心電図
・超音波(エコー)検査
・血糖測定・持続血糖測定(FGM/CGM)
当院で行える主な処置
- 点滴・輸液・抗生物質の投与
- 中心静脈栄養(IVH・CVポートの管理)
- 皮下点滴(皮下輸液)
- 床ずれ(褥瘡)の処置
- 傷の縫合・抜糸
- カニューレ交換
- 胃ろう管理
- 尿道カテーテル交換
- 胸水・腹水穿刺・排液
- 在宅酸素療法・CPAP・人工呼吸器の管理
- 在宅輸血
- 在宅緩和ケア(医療用麻薬の使用、持続皮下注射など)
最期のときのケア(看取り)
- 苦痛等の症状緩和
- ご家族に対する支援
- 在宅での看取り
「病院でしかできない」と思われがちな検査や処置も、ご自宅で可能な範囲は非常に広がっています。 上記以外の検査・医療処置についても、状況に応じて対応できる場合があります。
必要なことがあれば、遠慮なくご相談ください。
では、病院でないと難しい医療は?
もちろん、訪問診療ですべての医療が行えるわけではありません。次のような高度な医療は病院が担います。
- CT・MRI・内視鏡などの高度な画像検査
- 手術
- 高度な集中治療が必要な状態
訪問診療は“無理に自宅で続ける”のではなく、必要に応じて病院と連携して最適な医療につなぐ役割を担っています。
訪問診療と病院は「どっちが主役」ではなく、役割分担
訪問診療では、患者さんの状態に合わせて、 「自宅でできること」 と 「病院で行うべきこと」 を適切に判断します。
訪問診療の役割
- ご自宅での診察・治療
- 症状の変化を早期にキャッチ
- 病院受診が必要かどうかの判断
- 緊急時の初期対応
- ご家族に対する支援
- 入院が必要な場合の手配
病院の役割
- 精密検査
- 高度医療・専門診療
訪問診療は、患者さんの日常を一番近くで見守り、必要なタイミングで病院へつなぐ“地域の医療パートナー”です。
訪問診療があることで得られる一番のメリット それは、「必要なときに、必要な医療につながる安心感」です。
- 夜間や休日でも相談できる
- 体調が急に変わっても医師が状況を把握している
- 無理に病院へ連れていかなくてよい場面が増える
- ご家族が“判断の責任”を一人で背負わなくてよい
- 最期まで住み慣れた家で過ごす選択ができる「自宅で療養したいけれど不安…」という思いに、訪問診療はしっかり寄り添います。
まとめ
自宅でできる医療は想像以上に多く、訪問診療があれば「病院に行けない=医療が受けられない」ではありません。
むしろ、ご本人の希望に沿った形で、自宅での生活を続けながら適切な医療を受けることが可能となります。 そして、必要なときは病院と連携し、最適な医療につなぐ体制が整っています。
「自宅で過ごしたい」「家族と一緒にいたい」 そんな思いを大切にしながら、 当院は “ご自宅での療養を支えるクリニック” として、これからも寄り添っていきます。
気になることや不安な点があれば、どうぞお気軽にご相談ください。


